回転数の規制が出来るESCの登場でRC SuperGTではその機能の使用を禁止したりギア比の範囲を定めることになりました。
この回転数規制機能についてはZENの橋本店長も以前開発をしたことがあるそうですが、諸事情で導入を断念したとか。レースとしては回転数を揃えることでイコールコンディションにしやすいというメリットがあるために欲しい機能だったのでしょう。
では今回何故この便利な機能を使用禁止にしたのでしょう。
結果として回転数を低く設定してその分ロングなギア比にすることで中高速のスピードに差が出るという現象が認められたからだそうですが、そうなる理由については言及されず参加者の中では憶測が飛び交っていたりします。
・回転数のリミッターが当たる際にオーバーレブする時間があるのではないか
・モーター動力はフラットトルクが売りなのですが、定格回転数を超えるとトルクが減少していくようです。すなわちギア比をロングにした方が美味しいトルクの部分を広く使えるわけです。
だいたいこの2点が原因じゃないかと言われています。
袖スタでは早い段階で指定PUを参加者の大多数が導入したためにこの回転数制限が出来るESCを使用している人があまりいないせいかその優位性については全くと言って良いほど話題に上りませんでした。しかし他のサーキットではほぼ常識的に優位性を認識していたようです。すべての参加者がこの回転数制限機能付きのESCであればそれほど問題にはならなかったのでしょうが、発売がシーズン半ばだったのでこのようなレギュレーションになってしまったわけです。
今後RC SuperGTに参加していないサーキットでもこの機能がついたESCはその機能を使用禁止にするところが増えるんじゃないでしょうか。指定ギア比で管理しているレースは良いとして、タイヤ回転数で管理している場合は上記のようにマシンに明確な差が生まれてしまうからです。
折角開発した機能が使えないのは残念な気もしますが、イコールコンディションで腕を競い合おうというクラスが多い中では致し方が無いんだと思います。