元靴屋のラジ活奮戦記

元特殊靴屋  現怪しいオートバイ用品屋の店長が綴る趣味のラジコン日誌

ロールセンターについて

先日のZENでのコソ練の際に橋本店長がロールセンター(直接この用語は使わなかったけど、ロールとアライメントについて)の話をしてくれました。
走りを見ていてくれたようで私のTRF419XRはロールをあまりしないのでタイヤのグリップ限界を超えると一気に滑っていると指摘してくれたわけです。確かに走り始めは良くても後半抑えが効かなくなるのはタイヤのグリップだけに頼っている証拠なんでしょう。

その時リアのアッパーアームのセットとキャンバー角、トー角についてのアドバイスをしてくれたんですが、普段私がどのようにセッティングしているかも見てくれていたようでその方法についても丁寧に教えてくれました。まさにZENは橋本塾です。

そこら辺は実際にZENに行ってもらえば分かることなので割愛するとして、今回はロールセンターのお話を。

ロールセンターについてはネットでも諸説あってなんだかよく分からないというのが本音。私の理解力が劣っているのか同じことを違うアプローチで話をしているので勘違いしているのか分からないんですが、とりあえずロールをさせることでタイヤを地面に押し付けているという理解で良いようです。じゃあどうすればロールが増えるかは色々な方法があるようです。ここでは主にアライメントの調整で増やす方法を考えます。

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ロールを増やすという事は遠心力が車体に掛かった際にその力を回転力に換えるということです。例えばメーカーが指定する標準セットではタイヤを横から押すとサスが沈み込んでいきます。反対側は引っ張られるので逆の動きをします。コーナリングの際に同じことが起きています。アウト側は車体に押し付けられる形でサスを縮めます。イン側はリフトする方向に動きます。これがロールの仕組みです。ロールをしないようにするにはこれを突っ張るようにアッパーロッドとロアアームが平行にしてかつ水平であれば良いわけです。サスは沈みませんからコーナリングのGはタイヤの摩擦抵抗のみで受け止める事になります。

それではロールを増やすために何をすれば良いでしょうか。まず定番はサスマウントに下駄を履かす方法です。ロアアームが垂れる形になるので横からの力がサスに掛かりやすくなります。しかしその前にアッパーアームの角度がほぼ水平なことを指摘されました。これも突っ張ってしまう要因です。なので万歳方向になるようにバルクヘッド側のスペーサーを2mmから1mmにします。(標準は3mm)これで挟む様に左右からタイヤを押すと車体が素直に下方向に動くようになりました。この時押す力が前後で大きく違わないようにするのが注意ポイントです。同様の効果はハブ側のスペーサーを増やす方向でも得られます。419XRの場合は標準が2mmなのですが、それ以上増やすと荷重がオーバーした際にホイールと接触する場合があるのでこれ以上ロールを増やしたい場合はバルク側のスペーサーを抜くかサスマウントのかさ上げでの調整になります。

ではこの逆にロールを減らす必要があるのはどんな場面でしょうか。
橋本さんもロールもしすぎは良くないので適度なロールがZENでは必要とおっしゃってました。ロールが大きいとシャープな切り返しが出来ずもっさりした感じになります。
そのためかネットでの意見はハイグリップなカーペットなどではロールを減らす方向になるようです。グリップはタイヤで稼げるのでロールを減らしてシャープに動くようにするということでしょう。確かにハイグリップタイヤを履くモデファイクラスのマシンはあまりロールしているように見えません。
ここら辺の匙加減は実際に走らせてバランスを取りつつ勉強していこうと思います。
まずはこれで尻軽を治す事からですね。

次にキャンバーとトー角についてもレクチャーしていただいたのですが、それはまたの機会に。